ソマリア

●概要

ソマリア北部
ソマリア南部
© UNHCR/B.Heger
長く暮らしたエチオピア東部のアイシャ・キャンプを振り返り、ソマリアへ帰還するためにバスに乗り込む難民。

1988年から91年にソマリア北東部で勃発した内戦は、国全体を巻き込み、ソマリア人80万人以上が近隣諸国へ避難しました。北西部を拠点とするソマリランドの91年の独立宣言を皮切りに、ソマリアは分裂状態に陥り、98年には北東部のプントランドが独立を宣言するなど、土地と資源の管理などをめぐる議論は紛争へと繋がっていきました。このソマリア内戦を集結へと向かわせるべく、2002年10月にソマリア国民和平会議が隣国ケニアで催され、2004年には275人の議員からなる暫定連邦議会がナイロビで発足しました。

同議会は、同年10月に大統領を選出し新政府をナイロビで樹立しましたが、依然として権力の分裂は残っています。こうした政局の不安定さの中で、国内避難民37万人は重大な人道的懸念の対象となっており、折からの干ばつによる被害は難民にも多大な影響を与えています。現在、ソマリア難民は43万人を数え、少なくとも25万人がケニアやイエメン、ジブチ、エチオピアなどの近隣諸国で暮らしています。UNHCRは2004年度のおよそ1万人の自発的帰還民を含め、これまでの合計約47万6000人の帰還を達成しています。

●ソマリアにおけるUNHCRの活動

UNHCRは4R(帰還、再定住、復興、再建)を基本原則とし、ソマリアでの活動を行っています。これまでの食糧や住居支援に加え、女性のための教育機関を強化すべく、女性の権利拡大や自立、女性が参加する平和構築プロジェクトを実施しています。2万人の女子児童を対象にした教育プログラムのもと、校舎やグラウンドの建設や修理、衛生環境や水道の改善などを行なっています。さらに、32の学校で、教員の訓練や、インフラ整備を行い、教育環境の向上に努めています。エイズ予防のため情報提供を行い、保険関連の公務員に対しては、エイズに関する訓練を行っています。

●ソマリア難民に対するUNHCRの活動

ソマリアの政情は依然として不安定であり、UNHCRはケニアやジブチ、エチオピアにいる難民全員のソマリアへの組織的な帰還は、近い将来には難しいと考えています。 そのため、UNHCRは、近隣諸国に住むソマリア難民への人道支援を継続しつつ、比較的安定しているソマリランド、プントランド地域への個別な帰還支援を続けています。

 

ソマリア難民:各国での受け入れ数
(出典:Global Refugee Trends - 2005年1月1日現在)
ケニア
15万3627人
イエメン
6万3551人
イギリス
3万6700人
アメリカ
3万1110人
ジブチ
1万7331人
エチオピア
1万6470人
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