国連難民高等弁務官が早急な国際的行動の呼びかけ−ソマリアにおける凄惨な状況改善に向けて

2009年8月11日

© UNHCR/S.Schulman
ソマリアの戦闘における難民が世界最大の保護施設で登録を待つ

UNHCR ナイロビ、ケニア共和国(8月6日)発:

ケニアにおける三日間の滞在を終え、アントニオ・グテーレス国連難民高等弁務官は、ソマリア近隣で頻発している戦闘の政治的解決をはかるため、また、その戦闘によって避難している人々に援助を実施するために、国際社会による協力的な行動が必要であると呼び掛けた。

グテーレス高等弁務官は、ソマリアによる不安定要因を起因として、深刻化するケニア内の難民の状況に対応するため、ケニアのムワイ・キバキ大統領、ライラ・オディンガ首相、国内治安大臣、外務大臣及び移民担当の大臣と話し合いをした。グテーレス高等弁務官によれば、ケニア政府とUNHCRはともに、難民と受入側となる地域が直面する問題に対応した具体的な解決法を見いだすことが必要だと考えている。

またUNHCRとケニア政府は、難民のニーズに応えると同時に、受け入れ側の支援と、ケニアにおける安全保障問題に対応した複合的な案を見いだすことに合意した。

グテーレス高等弁務官とケニア政府機関との話し合いは、北東ケニアのDadaab難民施設における長期化する過密状況を中心に行われた。現在この施設には、収容可能人数の3倍である288,000人の難民が居住している。

キャンプを訪れた後、グテーレス高等弁務官は、「ソマリアの困難な状況に無関心ではいられない。非常に凄惨で劇的な状況にあり、国際社会でもこの問題を深刻に取り扱うべきである。」と述べた。また、18年間に渡るソマリアの不安定と暴力によって130万人以上の人々が住まいを追われていることについて、「この国内紛争が解決されない限り、彼らを支援することは非常に難しい」と述べた。

UNHCRは、受け入れ側コミュニティを支援するための資金を増加させると同時に、難民に十分なシェルターと食糧品を配給し、老朽化した公衆衛生施設を改善させることで、ヘルス・サービスとともにDadaabの難民の生活環境を向上させる。加えて、スーダン国境近くの北西ケニアにあるKakumaのキャンプに難民を移すことでDadaabキャンプの人口過密の緩和をはかる。

グテーレス高等弁務官は、約12,900名の難民をDadaabからKakumaへ移動させることを明らかにした。 UNHCRは600万USドルを受け入れ側コミュニティに拠出し、それに加えて、7つの国連機関が合同で、1690万USドルの開発事業を地域コミュニティに対して行う。

グテーレス高等弁務官は「Dadaabでのチャレンジは複雑であり、簡単な解決方法はない。DadaabはUNHCRにとって最も優先すべき課題である。」と認めた。また、「キャンプ内の凄惨な人道的状況に緊急に答える必要性がある。」と述べ、支援者達にこの新しい試練に対して追加資金が必要であると呼びかけた。そして、優先課題に早急に取り掛かるために、必要な資金の一部として、UNHCR自身の資金を導入すると述べた。

グテーレス高等弁務官は、キャンプは民間かつ人道的な性格を保つ必要があると強調した。難民を保護するため、また人道支援従事者の安全を守り、ケニアの安全保障問題にも対処するため、UNHCR はキャンプにおける審査の仕組みを向上させると述べた。

 

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