南部スーダンの復興に教育は不可欠
2009年7月8日
UNHCRスーダン(6日)発:
子どもたちに教育の機会を提供することは常にUNHCRの最優先課題である。UNHCRは南部スーダンにおいて帰還民の子どもたちへの学校教育を進め、変化を生み出している。
20年を超える内戦からの復興を担うのは多大な任務であるが、学校建設は重要であり、UNHCRは最も帰還民が集まる地域において、この数週間に新たにコミュニティのニーズに根ざした小学校5校を建設した。
新たな学校には教員が必要である。UNHCRは南部スーダンの都市ジュバおよびアウェイルにおいて、教員養成学校の必要性に応じ、現在2校を建設中である。将来、この教員養成学校は、南部における教育の発展の中核として重要な役割を果たすことになる。
東エクアトリア州に新たに建設された小学校5校は、ビル&メリンダ・ゲイツ財団からの寄附によるものである。2005年以来、南部スーダンへ帰還を果たした33万人の帰還民のうち、約17万人がUNHCRによる支援を受け、その3分の1以上が東エクアトリアへと帰還した。また、約200万人のスーダン国内における避難民も帰還を果たした。
学校の建設は地元当局や地域社会に快く受け入れられた。東エクアトリア州の文部大臣、Francis Ben Ataba氏は、次々と人々が帰還するなかで、地元省庁だけでは経済的に限度があるため「今回学校が建てられた地域は、以前から教育施設を切望していた」「学校が地域における教育の格差を埋めるきっかけとなるよう期待している」UNHCRの支援は不可欠であると述べた。
学校はそれぞれ約500人の生徒を収容でき、子どもたちは焼きレンガとトタン屋根で造られた校舎で授業を受ける。5校すべてが保護者のマネージメント委員会によって管理され、確かな教育を実現する。マネージメント委員会のメンバーである、Mama Domitila氏はKudo Payam地域における新しい校舎に感激し「これほど立派な建物は見たことがない」と満面の笑みを浮かべた。
「子どもたちの教育の未来を確かなものとしたUNHCRに深く感謝している。直接の恩返しはできないが、世界中の助けを必要とする人々へのUNHCRの活躍を祈っている」Domitila氏は加えた。また、別の保護者は「教育がある限り、子どもの将来は保証されている」と述べた。
ジュバおよびアウェイルの教員養成学校は2010年に開校し、毎年約500人の教員を養成する。それにより、東エクアトリア州の5校を含む、南部スーダン全域の学校において、次世代の子どもたちを教える教員の中核を育てる。
ある政府高官は「天からの贈り物」と賞賛した教員養成学校は、日本政府からの無償資金協力によって建てられ、訓練生は教員養成学校のサテライト校舎である教育施設で実践経験を積むことができる。UNHCRは2008年、日本政府よりコミュニティ開発支援無償資金協力を受け、「南部スーダンにおける帰還民統合及びホスト・コミュニティ支援のための教育施設建設計画」を立ち上げ、多くの援助機関とともに、難民を学校の先生に養成し、彼らの力を南スーダンの国づくりや平和構築に役立てることを目的とした活動を行っている。
教員養成学校は今後、南部スーダンでの教育の発展において多大な役割を担い、スーダン難民の帰還の定着を促すと期待される。20年にもおよぶ紛争や人々の無関心により、南部の教育分野は崩壊した。発展の欠如が復興の妨げとなっていることから、UNHCRやその他の援助機関は帰還民の支援を継続している。
東エクアトリアの都市Toritにある学校の教員Genesis Ohide氏は、教育分野の崩壊の真相を語った。「(内戦により)教育制度は破壊された。子どもたちは教科書やノート、文房具を失った。多くの人々は授業料や制服の費用さえまかなえない。学校の収容人数には限界があり、1クラス約100人であることから、多くの生徒は教室の外で授業を受けることになる」また、教育の質も十分ではなかったと加えた。
UNHCRは2005年から、南部スーダンにおいて、約700の復興支援プロジェクトを立ち上げ、長期的な発展に向け、教育部門を最優先課題として取り組んでいる。周辺国の避難先のキャンプなどで基本的な教育を受けた難民は、帰還後も学校教育に熱心であり、中には子どもたちを卒業まで避難先の学校に通わせるケースもある。
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