タイ難民キャンプからのミャンマー難民の第三国定住が5万人を超す
2009年7月6日
UNHCRタイ(30日)発:
タイの難民キャンプから第三国定住のため、出発したミャンマー難民が5万人を超した。その5万人目となった23歳のカレン族の青年Plu Rehとその妻、2歳の娘はこれから起きることに期待と不安の入り混じった表情を浮かべた。「難民キャンプでは希望を見出せない。しかし祖国にも帰れない」と出発前、最終健康診断を待つPlu Rehは語った。彼らはバスでバンコクへ向かい、そこからアメリカのニュージャージー州へと向かう。
28時間にも及ぶ長旅を前に、緊張感を漂わせ「アメリカについては前向きな話を多く聞いている」とPlu Rehは語った。彼は、タイ北部のメーホンソン(Mae Hong Son)にある難民キャンプ内の学校で社会、保健を小学校3・4年生に教えていた。
「アメリカには、頑張れば報われ、成功を納めるチャンスがある。アメリカにいっても勉強を続けたい。勉強は子どもたちにとって大事なだけではなく、私たちの生活向上のためにも非常に大切であると思う」とPlu Rehは語った。彼は1996年からタイの難民キャンプで避難生活を続けていた。第三国定住が進みつつあるそのキャンプでも、未だ約11万8000人が避難生活を余儀なくされている。
また彼はミャンマーでの生活を「ミャンマーでの生活は厳しいものだった。私たちは何の権利も与えられず、仕事もなく、教育も十分に受けられなかった。兵士たちが度々村にやってきては、食べ物をもっていき、村人を荷物の運搬人として連れて行った」と振り返っている。
2005年にアメリカが、タイのミャンマー国境付近に位置する9つの難民キャンプからの第三国定住者を受け入れる方針を示したとき「難民キャンプでは子どもに多くの機会を与える事はできない。一番大切なことは、子供に教育を施すことである」と考え、第三国定住を決めたという。
「この第三国定住プログラムは、タイのキャンプで生活する多くの難民に希望を与えた。彼らにとって、近い将来ミャンマーに帰れる見込みはごくわずかで、タイに定住する可能性も非常に低い。このような状況では、第三国定住に最も将来の展望を抱けるのではないだろうか」とUNHCR第三国定住担当官(Resettlement Officer)オリバー・スミスは語った。
主なタイの難民キャンプからの第三国定住受け入れ国はアメリカ、オーストラリア、カナダであり、さらにフィンランド、オランダ、ニュージーランド、ノルウェイ、スウェーデンもその多くを受け入れている。今年1年間で、6000人から7000人の難民が、タイから第三国へと新たな生活を始めるべく飛び立つとされている。日本でも、来年度から、パイロット・プロジェクトとして第三国定住が始まります。
Plu Rehにとって、祖国から遠く離れた国に行く事は、祖国に背を向ける事ではない。彼が待ち望んでいる、アメリカでの高等教育に関して彼は「教育を受けることができれば、私たちも祖国の役に立ち、祖国の人たちのために何かができる」と語った。
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