国内避難民は依然2600万人

2009年5月15日

© UNHCR/B.Bannon
国内避難民の女性グループ。一人は眠った子どもを抱いている。ソマリアのGalkayoにて。

UNHCRニューヨーク(4日)発:

ノルウェー・レフュジー・カウンシル(NRC)の調べによると、紛争や暴力、人権侵害を逃れ母国を離れて暮らす人々は2007年から依然として2600万人におよぶ。

先日ニューヨークで発表された、NRCのジュネーブ本部であるIDMC(Internal Displacement Monitoring Centre)の報告書によると、2600万人の国内避難民のうち460万人が2008年新たに発生し、前年に比べ90万人増加している。

「紛争を防ぐ上で、強制退去は国内避難民の保護同様、依然として大きな課題である」とアントニオ・グテーレス国連難民高等弁務官は述べた。

昨年は、ミンダナオ島南部における政府と武装勢力の衝突により、60万人もの人々がフィリピンから逃れ、新たに発生した避難民の大多数を占めた。この他にも20万人を超える大規模な避難民がスーダン、ケニア、コンゴ、イラク、パキスタン、ソマリア、コロンビア、スリランカ、インドの9カ国から発生している。

南アジアや東南アジア地域では昨年国内避難民の数が大きく変動し、2007年末に比べ13%増加している。また、アフリカでは19カ国で1160万人の国内避難民が発生しているが、2007年に比べ9%減少している。

中でも最も国内避難民の多い国はスーダン(490万人)、次いでコロンビア(430万人)、イラク(280万人)と続く。

報告書には、2008年の国内避難民は「意図的な政策もしくは無関心による結果、あらゆる差別や人権侵害にさらされた」と記され、52カ国中26カ国において、避難後も暴力に直面していることが明らかとなった。特に子どもや女性、高齢者や少数民族の被害が報告されている。

グテーレス国連難民高等弁務官は「人道分野の縮小」は国内避難民の保護に取り組む上で、世界が直面する課題のひとつであると述べた。また、世界的な金融危機の影響により事態の黙認を許すベきではないと強調し、世界中で助けを必要とする人々が増えている中、多くの人道支援機関は予算の縮小を余儀なくさせられていると加えた。

国連人道問題調整事務所の最高責任者ジョン・ホームズ氏は、恐るべき避難民の規模であるとして、「避難民の数が事態の深刻さを物語っているが、それだけでは語りきれない。避難民の数だけそこには人や家族が存在する」と述べた。また、避難民の発生を防ぐため「流れに逆らう必要性」や更なる努力についても強調した。

 

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