Homeニュースニュース一覧(2009)2009年2月17日
UNHCR ニュース速報
タンザニアと日本のアスリート、ブルンジ難民と平和に向かって駆ける
平和に向かって走る:ブルンジ難民、ムタビラ・キャンプで行われた駅伝で劇走 ©UNHCR/E.Wolfcarius

UNHCRタンザニア(13日)発:

 ジュマ・イカンガー氏(Juma Ikangaa)と、瀬古利彦氏はかつて、世界中のマラソンなどの陸上競技大会で激闘を繰り広げてきた。今月12日、性的暴力反対と平和を訴えるレースへ、紅土が広がるアフリカの難民キャンプに、元世界のトップ・ランナーたちが再結集した。

 「昨年、私はオリンピックに参加するため、北京にいた。"One World, One Dream"というスローガンの下、世界中から集まったアスリートや観客たちがスポーツと共に一体になった。今日、私はまたチームと平和の真意・精神という同じメッセージと共にここにいる」と、51歳のイカンガーは、5キロを彼と共に走る"Ekiden for Peace"レースに参加した難民や観客の群集へ向かって言った。

 UNHCRと早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)が企画し、カナダに本部を置く、UNHCRのパートナー、ライト・トゥ・プレイ(Right to Play)が実施したこの駅伝は、1990年代に故郷を逃れてきた4万人のブルンジ難民の生活の拠点であるムタビラ・キャンプの周辺を使って行われた。

 WAVOCからは、スポーツを通じた難民支援に関心をもった6名の現役早大生が参加し、そのうちの2名は今年1月の箱根駅伝で5区と10区を走り同大学の準優勝に貢献した早稲田大学競走部の現役長距離ランナーだった。

 駅伝にはバトンなどの道具は使わない。必要なのは、走者が次の走者へと渡すタスキで、難民キャンプでは理想的なチームワークが求められるスポーツである。

 レースには、WAVOC、UNHCRタンザニア事務所代表、ヤコブ・エルヒロをはじめ、UNHCRスタッフ(駐日事務所からは上月光渉外担当官)、タンザニア政府関係者、そして老若男女を問わず難民たち、160人以上が参加した。

 イカンガー氏と瀬古氏は、タンザニア北西部の丘陵地帯の狭い道が入り組むキャンプ地で、リレー形式でのレースをペース・メーカーを務めた。「駅伝は日本では人気のスポーツです」と、1980年代、オリンピックに2回出場し、ボストンマラソンでは2回、そしてロンドンマラソンで優勝した経歴をもつ瀬古氏は言う。「非暴力と平和の促進を、この日本の伝統的なチームスポーツである駅伝と共有するためにタンザニアにやってきました」と加えた。

 キャンプで小学校の教師を務めるアルフォンス・ニャンブリは、生徒たちに駅伝に参加するよう勧めたという。「スポーツは大切。キャンプ内でも規律正しい生活を送る事ができると示す事ができるから」。これはまさに、UNHCRがインターネットをベースにしたninemillion.orgキャンペーンで、全ての難民の子どもたちにスポーツと教育の機会をつくることを目的としていることに通ずる。

 Ekiden for Peaceを始めるにあたり、昨年9月に富士山で、チャリティーレースを行い、タンザニアのブルンジ難民を始め、世界中の難民に対する日本国民からの理解を支援を得るために行われた。

 2002年から、UNHCRはタンザニアのキャンプに住む約35万7000人のブルンジ人難民の自発的帰還を支援してきた。昨年の帰還は6万3000人にも及ぶ。また1972年に逃れてきたブルンジ難民の帰還へのUNHCRによる支援も同様に昨年行われ、UNHCRはさらに3万人の帰還に成功した。同時に、16万5000人が市民権の出願をしており、現在タンザニア政府の結果待ちとなっている。

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