歴史
歴史の背後には、常に難民が存在しています。
歴史を通じて、政治的変動のたびに、常に多くの市民が故郷から追いたてられました。そして、難民の流出と大量の人口移動が、国際的な危機を引き起こす主要な原因となっています。子どもにとっては特に、難民の家族の視点から世界の出来事を見ることで、抽象的で遠い世界に見えがちな出来事も、身近に感じられることでしょう。
中世/近代初期の戦争 宗教戦争
現代史 第1次世界大戦、ロシア革命、オスマン帝国の崩壊、第2次世界大戦とナチズム、植民地主義、アフリカの脱植民地化、中・東欧諸国へのソ連の影響力、アラブ・イスラエル紛争、ベトナム戦争、ラテンアメリカ諸国での独裁―これらはすべて、何百万人もの人々に影響を与え、彼らの多くが故郷から逃げ出さざるを得なくなったのです。
●小学生高学年程度の学習では、身近な難民の歴史として、インドシナ難民のことを調べてみましょう。また、世界地図を使って、新聞やテレビで知った紛争や難民の発生国を確認するのも有効でしょう。
●中学生用の授業の場合、アフリカを揺るがした紛争のひとつに、ルワンダで発生したフツ系住民とツチ系住民の間の紛争を取り上げてみましょう。1994年以降、ルワンダでは50万人以上のツチ族と穏健派フツ系住民に対するジェノサイド(大量虐殺)が発生し、120万人ものフツ系住民が大量出国しています。歴史的な背景とジェノサイドに至った原因を調べましょう。ルワンダの事例を通じて、部族や民族、人種間の対立が武力紛争、ジェノサイド、そして難民発生を生み出す原因となること、またこうした対立感情が、自分たちとは無縁ではないことを感じとりましょう。
●高校生用の授業の場合、近代史の学習の一環として、1991年のソ連邦崩壊後の独立国家共同体(CIS)や、その現状を調べてみましょう。CIS形成にいたった背景や、政治的・民族的緊張の存在が差別や迫害、そして難民の流出を引き起こしていることを学びましょう。
