UNHCRはアフガン難民の帰還・自立支援を継続
2012年2月17日

アフガニスタン発
2002年以降、570万人以上のアフガン難民(うち460万人はUNHCRの支援の下)が主にパキスタンやイランからアフガニスタンに帰還した。無事に帰還することができた人口は、アフガニスタンの総人口の約4分の1にも匹敵する。一方、近隣諸国では現在も300万人近いアフガン難民が生活を送っており、その多くは25年近くに亘って避難生活を強いられている。また、これらのアフガン難民のおよそ半数は庇護国で生まれ、未だ母国の地を踏んだことのない者も多い。
長期化する難民生活の中で、出身地やかつての知人とのつながりは風化してしまう。また、多くのアフガン難民が都市部出身であるため、アフガニスタンに土地や住居を所有しているケースは稀だ。難民生活を送る中で庇護国に土地や住居を獲得し、家族が増えたアフガン難民は、アフガニスタンに帰還しても庇護国と同等の生活環境や職業・経済機会を確保することが難しくなっており、この格差は拡大傾向にある。
UNHCRが2011年夏に実施した調査によると、アフガン帰還民の約60%が、帰還先のアフガニスタンよりも、庇護国での生活環境の方がよかったと考えていることが判明した。現在、帰還民のうち15%がパキスタンやイラン、またはアフガニスタン内の都市部へと再び移住していると推定されている。
アフガニスタン国内で生活を続ける国内避難民も依然44万7千人に上る。近隣諸国の難民受入れ体制が縮小される一方で、アフガニスタンへの帰還にも限界があるという厳しい状況の中、難民がアフガニスタンに無事帰還し、新たに安定した生活を送れるように、効果的な難民受入れシステムを構築する必要性が浮き彫りになってきている。
2011年以降、UNHCRはアフガニスタンの難民・帰還省(MORR)と協力し、アフガン難民の帰還とその後の安定した生活構築を支援するために、帰還先のコミュニティ開発も含めた様々なパイロット・プロジェクトを実施している。一定数を越える難民が帰還している、自然資源の確保が可能な比較的治安の安定している8か所の地域で実施されているこのプロジェクトでは、道路整備や電力確保などのインフラ開発や、教育・医療施設の建設などに加え、難民を対象とした職業訓練なども実施されており、アフガン難民の自立・再定住に寄与することが期待されている。UNHCRは2012年にパイロット・プロジェクトの評価分析を行う予定だ。
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